茶コケ・黒髭状コケ対処法

トラブル対処方法 コケの発生(1)
 水槽で生き物を飼育する時に少なからず発生するコケの仲間。これには様々な種類があり、その発生原因や対処法も様々ですが、飼育期間別の「3ヶ月目」でも言及した通り、バクテリアによる浄化能力を超え、蓄積物や栄養素が多すぎるとき、その水槽内を更生するために藻類(コケ)が発生します。

 つまりコケの発生は水槽内を浄化しようとする、最も解りやすい「自然の摂理」であると言えます。このような解釈で改めてコケの発生を考えると、単純に今まで言われてきたような厄介者ではなく、その発生時点で水槽内にどのような物質が過剰かを飼育者に知らせてくれる「バロメーター役」を担っていると言えるのではないでしょうか。

 飼育者各々の、水槽内で育成する魚や水草に合わせた水質や環境にしたいというエゴイズムに対する、自然の反発としてコケが発生するということを理解することが、その原因究明と対処法への近道だと考えます。

 ここでは代表的なコケの種類とその対処法を説明していきます。その発生原因は1つの要素だけではないため、完全に駆除できるとは言い難いですが、基本的に水槽内の人工的な生態系を整えていきコケを目立たなくすることを主旨としていますので、ご参考までにご覧ください。

コケ発生のメカニズム(少々難しい話なので、興味のある方だけ・・・)

黒髭状のコケ

 育成期間が長い場合に発生しやすい傾向にあり、蓄積物と栄養素の過剰が原因としてあげられます。この種のコケは主にリン酸や、僅かですが硝酸塩など窒素系の物質、その他有機物を栄養源としており、水草が吸収しきれない分が多い時に活発に活動します。リン酸は魚の死骸や枯れた水草などに多く含まれますが、水槽内育成の場合、魚のエサがその主な供給源になっています。エサには製造工程上、リン酸が多く含まれており、給餌の際の残りカスやフンから溶け出し、過剰になりがちです。

 リン酸の除去は水替えによる方法が一般的ですが、その頻度と労力を考えると難点が多いため、そのリン酸を吸着してくれるセラミック系のろ過材(以前製品化していましたが)の投入をお勧めします。その後弱ったコケを目立たなくするためにエビや貝、アルジイーターフィッシュなどの追加も必要ですが、意外と知られていないのが水流調整による方法です。この種のコケは、胞子型繁殖のために最も好条件である水流の強いところに付着します。水の流れにのせて胞子を運びやすくするためです。なるべく広がらせないよう水流はしばらく弱めにするか分岐させたりして対応しましょう。

 また、アヌビヤスなど比較的葉の強い水草自体に付着した場合や石や流木などに付着した場合は、木酢や竹酢などの使用での駆除をお勧めします。水槽内からそれらを取り出し、付着したコケに直接散布し、数秒後に洗い流します。そのあとは上記同様エビや貝などに食べてもらいます。
 そして、浄化作用を整えるためにも水創エナジーの投入を忘れずに行いましょう。

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エフィッシュ