斑点状コケ・アオコ対処法
トラブル対処法 コケの発生(3)
斑点状のコケ
成長が遅く葉の硬い水草の表面や照明に近い部分のガラス面に発生しやすく、緑色の斑点模様をしたコケです。活着性はかなり強く完全に取り除くことは難しいようです。この種のコケも水槽内に直射日光が差し込んでいたり、照明の光量が多い場合に発生します。
これまで紹介してきた中では比較的危害が少ない、見た目だけが問題になるコケだと思われますが、広がると厄介なので早めに駆除しておいた方が無難です。
水草の葉についたものはその葉自体を切り取った後、ソダーツBを投与してケアしておきます。木酢・竹酢を散布すると幾らかは死滅しますが、その痕跡が残り、かえって見苦しくなる場合がありますのでお勧めしません。
ガラス面に付いたものはヘラやスポンジなどで丹念に擦って落とせば大概のものは取り除けますが、前述した通り、かえって水槽内に散布するかたちになるので、水替えの際にでも水上部分に出てきたときに水中に落ちないように取り除くことをお勧めします。
緑色の水(アオコ)
ランチュウなどの金魚や鯉などの育成には成長を促すために意図的に作り出す場合がありますが、水槽での鑑賞となると中が見えなくなるのであまりお勧めできません。
この種のコケは水中に漂うタイプの植物性プランクトンの集合体で、やはり蓄積物と栄養素の過剰が原因として挙げられます。また、一旦この症状が現れると、プランクトンが爆発的に増えるため酸欠状態になり中の生体が死滅することもあります。
主な原因物質はリン酸(オルトリン酸)で僅かですが硝酸塩など窒素系の物質も影響しています。そしてその供給源はエサであることは前述した通りです。エサには製造工程上リン酸が多く含まれており、給餌の際の残りかすやフンから溶け出し、過剰になりがちです。また、夏場の直射日光や照明の光量の強さも関係しています。
リン酸除去は水替えによる方法が一般的ですが、アオコ発生の場合、いくら水替えをしても治まらない場合があります。その頻度と労力を考えると難点が多いため、リン酸を吸着してくれるセラミック系のろ過材やゼオライトなどのろ過槽への投与をお勧めします。また、直射日光が当たるようなら設置場所を変えてみるのも一つの手です。この場合リセットということになりますが、その後の頻繁な水替えの労力に比べれば幾らかは楽なのではないでしょうか。
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